2019年5月号
目標は“コーヒー1杯”に置き換えて考えてみよう!
セールスでは、「コーヒー1杯分の料金で~ができます」といったトークがよく使われま
す。これは「コーヒー1杯」という身近な小さい単位に置き換えることで、相手がイメージし
やすくなるためです。
例えば、来期の目標売上を今期から400万円アップして、4,000万円とする計画を立て、具体
的な行動計画に落とし込む際、400万円という数字だと漠然として、一見、無理なように思え
ます。ところが、「コーヒー1杯」と同じように、「1か月あたりの売上をあと〇〇万円増や
す」「1日あたりの売上を〇万円にできれば、目標に届く」「1日の来客数をあと〇人増やせば
いい」というように考えてみると、現場レベルで実践できる行動やアイデアを具体的な行動計
画に落とし込みやすくなります。
増税前に確認しておきたい消費税計算の基本
消費税の納税額は、「課税売上に係る消費税額」から「課税仕入れ等に係る消費税額」
を差し引いて計算します。原則的な計算方法(本則課税)では、課税、非課税、不課税の
いずれかに取引を分類し、それぞれ集計して、課税売上、課税仕入れ等を求め、納税額を
計算します。
本則課税では、課税仕入れを、課税売上高に対応するもの、非課税売上高に対応する
もの、両方に対応するもの等、その内容によって区分する個別対応方式と、課税仕入れの
区分を要しない一括比例配分方式があり、それぞれの計算方法の違いから、納税額に差異
が生じます。
消費税の計算について、どちらの方法が良いかを判断するためには、課税仕入れについ
て、内容別に区分する必要があります。そのため、日々の会計処理において、請求書等に
基づき正しく区分を記載し、月次決算を行い、早い段階で消費税の納税額の判定を行える
体制を整えましょう。
個人事業者の事業承継を税制面から支援
~事業用資産の相続税・贈与税が実質ゼロに!~
個人事業者の高齢化が急速に進むなか、法人向けの特例事業承継税制に続いて、個人事
業者の事業承継税制が創設されました。
この制度は、後継者が一定の事業用資産(土地、建物、機械、器具備品、車両運搬具、生
物など)を承継する際、それらに係る相続税や贈与税の全額を納税猶予することで、後継
者の負担を軽減し、事業承継を進めやすくしようというものです。
手続きは、2024年3月末日までの5年以内に、認定経営革新支援機関の指導・助言を受
けて「承継計画」を作成し、都道府県に提出し、2028年12月末日までに実際に相続又は
贈与を行います。
納税猶予された税額は、後継者が亡くなるまで、承継した資産を保有し、事業を続けれ
ば、納税が免除されます。